BURPEES & WHOLE-BODY EXERCISE
「バーピーは何に効果がある?」「毎日30〜50回やれば痩せる?」「腕立て伏せやジャンプまで入れないと意味がない?」と気になっていませんか?
バーピーは、立った姿勢からしゃがみ、手を床につき、プランク姿勢へ移動して再び立ち上がる動作を連続して行う全身運動です。
短時間でも心拍数・呼吸数を上げやすく、自宅などでも器具を使わず行えるのが大きな特徴です。
一方、バーピーをすれば脂肪が特別に燃える、30〜50回やれば痩せる、筋肉量が大きく増えて基礎代謝が上がるという単純なものではありません。
また「バーピー」と呼ばれる動作にも、ジャンプをする・しない、腕立て伏せを入れる・入れないなど複数のバリエーションがあります。
この記事では、バーピーの効果、消費カロリーの考え方、正しいやり方、初心者向けの回数・時間、ジャンプなしの方法、HIITとの違い、安全に行うための注意点まで解説します。
バーピーにはどんな効果がある?
心肺へ刺激を入れながら、脚・お尻・体幹・上半身など複数の部位を使えます。ただしバーピー単独で体脂肪減少や筋肥大が保証されるわけではありません。
バーピーでは、
- 立つ
- しゃがむ
- 床へ手をつく
- プランク姿勢になる
- 再びしゃがみ姿勢へ戻る
- 立ち上がる・ジャンプする
という動作を連続して行います。
多くの筋肉を同時に使いながら身体を上下へ大きく移動するため、ゆっくりした単関節運動よりも心拍・呼吸が上がりやすい運動です。
そもそもバーピーとは?|腕立て・ジャンプは必須ではない
バーピーというと、
しゃがむ
↓
腕立て伏せ
↓
立つ
↓
ジャンプ
までを1回とするイメージが強いかもしれません。
しかし、現在使われている「burpee」には複数のバリエーションがあります。
立位→手をつく→脚を後ろへ→プランク→脚を戻す→立つ。
立ち上がる最後にジャンプを加える。
プランク姿勢になったところで腕立て伏せを加える。
両脚を同時に跳ばさず、片脚ずつ後ろ・前へ動かす。
ジャンプや腕立てを入れなければ「効果ゼロ」になるわけではありません。
体力・運動経験・目的に合わせて動作を調整できます。
バーピーは運動強度が高い?
強度を高くして反復すると、かなりきつい運動になります。
2024 Adult Compendium of Physical Activitiesでは、
- バーピーなどを含む激しい自重運動:7.5 METs
- バーピー・マウンテンクライマー・スクワットジャンプなどを含む高強度インターバル運動:11.0 METs
として掲載されています。
また小規模な研究では、バーピーを3セット行った条件は、複数の伝統的なレジスタンストレーニング種目と比較して高い酸素摂取量を示しました。
動作速度、ジャンプ・腕立ての有無、休憩時間、運動経験などで実際の負荷は変わります。
バーピーの消費カロリーは何kcal?
消費エネルギーは、
- 体重
- 運動強度
- 動作速度
- 腕立て・ジャンプの有無
- 実際に動いている時間
- 休憩時間
によって大きく変わります。
特にバーピーはインターバル形式で行うことが多く、20分間ずっと休憩なしで同じ高強度を維持するケースとは別に考える必要があります。
カロリー表示より、運動時間・強度・回数・休憩を記録する方がトレーニング管理には使いやすくなります。
バーピーは脂肪燃焼・ダイエットに効果ある?
バーピーは身体活動量を増やす運動として、ダイエットへ取り入れることはできます。
ただし、
バーピー特有の「脂肪を燃焼させる仕組み」があるわけではありません。
運動中には、脂質・炭水化物など複数のエネルギー源が利用されます。
長期的な体脂肪減少では、
- 食事によるエネルギー摂取
- 日常の身体活動
- 有酸素運動
- 筋力トレーニング
- 継続期間
などをまとめて考える必要があります。
2024年に報告された、活動的で健康な成人が計5回の短時間バーピー・インターバルトレーニングを行った研究では、垂直跳び能力には改善がみられましたが、身体組成には明確な変化が確認されませんでした。短期間・少ない運動量での結果であり、長期的な減量効果まで判断できるものではありません。
バーピーで基礎代謝が上がって太りにくい身体になる?
バーピーは複数の筋肉を使いますが、筋肉量を大きく増やすことだけを目的とした種目ではありません。
筋肥大を主目的にするなら、
- スクワット
- ヒップスラスト
- プレス系種目
- ローイング・プル系種目
などで、対象筋へ徐々に負荷を高めていくレジスタンストレーニングの方が管理しやすくなります。
どちらか一方だけにするのではなく、目的に応じて組み合わせられます。
バーピーではどこの筋肉を使う?
動作によって主に、
- 大腿四頭筋
- 臀筋群
- ハムストリングス
- ふくらはぎ
- 腹部・体幹
- 肩まわり
- 胸・上腕部
などを使います。
ただし「鍛えられる筋肉」はバーピーの種類で変わります。
立ち上がり・跳躍時の下半身への要求が高くなる。
胸・上腕三頭筋など上半身への負荷を追加できる。
負荷を下げながら全身の移動動作を行える。
「全身の筋肉を使う」と「全身の筋肉が大きく肥大する」は同じ意味ではありません。
心肺機能を高めるトレーニングに使える?
バーピーを一定以上の強度で繰り返すと、心拍数・呼吸数が上がります。
そのため、高強度のインターバルトレーニングや全身サーキットの種目として利用できます。
一方、バーピーだけを数回行えば心肺機能が必ず改善するという意味ではありません。
心肺体力への効果は、
- 運動強度
- 1回の時間
- 休憩時間
- 頻度
- 継続期間
によって変わります。
バーピーの基本的なやり方
STEP 01
立った姿勢からしゃがむ
足を自分が安定する幅へ置き、膝・股関節を曲げて身体を下げます。
STEP 02
両手を床につく
肩幅程度を目安に手を床へ置きます。手首に痛みがある場合は無理に続けません。
STEP 03
脚を後ろへ移動してプランク姿勢へ
両脚を同時に跳ばしても、初心者なら片脚ずつ後ろへ動かしても構いません。
STEP 04
身体を安定させる
腰だけが大きく落ちたり反ったりしないよう、無理のない範囲で頭から体幹まで安定させます。
STEP 05
脚を手元へ戻す
ジャンプで戻しても、片脚ずつ戻しても構いません。
STEP 06
立ち上がる
まずは立ち上がるだけでも十分です。強度を上げたい場合は最後にジャンプを追加できます。
腕立て伏せを入れる場合は、STEP4でプランク姿勢を安定させてから腕立てを行い、その後脚を戻します。
初心者はジャンプなし・腕立てなしからでOK
バーピーを初めて行う方に、最初から、
- 高速
- ジャンプ
- 腕立て伏せ
- 30〜50回
をすべて要求する必要はありません。
LEVEL 1
ステップバック・バーピー
手をつき、片脚ずつ後ろへ→片脚ずつ前へ→立つ。ジャンプなし。
LEVEL 2
ジャンプバック・バーピー
両脚を同時に後ろ・前へ動かす。最後のジャンプはなし。
LEVEL 3
バーピージャンプ
両脚を戻した後、立ち上がりながら軽くジャンプを追加。
LEVEL 4
プッシュアップ・バーピー
プランク姿勢で腕立て伏せを追加。上半身への負荷も高くなります。
自分で動作をコントロールできるレベルから始め、必要なら少しずつ強度を上げます。
バーピーは1日何回?|30〜50回の固定ルールはない
全員が30回以上やらなければ効果がないという根拠はありません。
初心者なら、例えば、
- 5回行って休む
- 5回×2〜3セット程度から始める
- 10〜20秒動いて十分休む
などでも構いません。
重要なのは、
- フォームが崩れていない
- 強度を自分で管理できる
- 痛みがない
- 次回も継続できる
ことです。
目的が筋力・筋肥大なら、回数を増やし続けるより別のレジスタンストレーニングを行う方が適切なこともあります。
回数ではなく「時間」で行ってもいい
バーピーはインターバル形式にも使いやすい種目です。
例えば初心者なら、
10〜20秒動く → 十分休む
という形から始められます。
慣れてきたら、体力に合わせて、
- 運動時間を少し長くする
- セット数を増やす
- 休憩を調整する
- ジャンプを追加する
などで負荷を変更できます。
「20秒+10秒×8回」でなければHIITにならないわけではありません。
バーピーをやればHIITになる?
バーピーという種目そのものとHIITは別です。
HIITは「高強度運動と回復を繰り返すトレーニング形式」です。
そのため、
バーピーを1回ゆっくり行う
=HIIT
ではありません。
逆に、バーピーを一定の高強度インターバル形式で繰り返せば、HIITの種目として利用できます。
バーピー20秒+休憩10秒なら「タバタ」?
20秒運動+10秒休憩×8回という形式は、タバタ式として知られています。
しかし、元のTabata研究で使用されたのは非常に高い強度の自転車運動です。
単に、
「バーピーを20秒やって10秒休んだ」
というだけで、元研究と同じ生理学的刺激になるとは言えません。
呼吸を止めると脂肪燃焼効果が下がる?
バーピー中は強度が高いため、自然と呼吸数が増えます。
意図的に長く息を止める必要はありませんが、
一呼吸ごとに脂肪燃焼がON・OFFになるわけでもありません。
まずは無理のないペースで動き、呼吸が乱れすぎてフォームを保てない場合は休憩してください。
バーピーでフォームが崩れやすい4つのポイント
01 / LOWERING
腰だけを急に折り曲げない
床へ手をつく際は膝・股関節も使い、身体をコントロールしながら下げます。
02 / PLANK
プランクで腰を大きく反らせない
疲労すると腰が落ちやすくなります。維持できない場合は速度を落とすか休みます。
03 / RETURN
脚を戻す時に無理に手の横まで入れない
股関節・足首の可動性には個人差があります。自分が立ち上がれる位置へ戻します。
04 / LANDING
ジャンプ着地を乱暴にしない
ジャンプを入れる場合は自分で着地をコントロールできる高さにします。
手首が痛い場合はどうする?
バーピーでは床へ手をつくため、手首へ体重がかかります。
痛みが出たら、まずその動作を中止してください。痛みがない範囲で再開できる場合は、
- スピードを落とす
- 床ではなく、滑ったり倒れたりしない安定した台へ手をつく
- 別の全身運動へ変更する
などで調整できます。
痛みを我慢して回数をこなす必要はありません。
膝・足首への負担が気になるならジャンプを外す
ジャンプ・着地を繰り返せば、ジャンプなしのバーピーより下肢への衝撃は大きくなります。
そのため、
- 運動経験が少ない
- ジャンプ着地が安定しない
- 膝・足首に違和感がある
- 体力がまだ低い
場合は、まずジャンプなしから始められます。
痛みがある場合は種目を変更し、症状が続く場合は必要に応じて医療専門職へ相談してください。
マンション・自宅ならジャンプなしでもできる
床への振動・騒音が気になる環境では、ステップバック型に変更できます。
例えば、
立つ
↓
しゃがんで手をつく
↓
右脚→左脚の順に後ろへ
↓
右脚→左脚の順に戻す
↓
立つ
という形です。
動作速度を少し上げれば、ジャンプがなくても心拍数を上げることは可能です。
「バーピー=必ずドンドン跳ぶ種目」ではありません。
バーピーは毎日やった方がいい?
毎日行う必要はありません。
高強度で行った場合は、脚・肩・胸・体幹など複数部位へ疲労が残ることがあります。
実際、短時間のバーピー・インターバル研究でも運動後の筋肉痛が観察されています。
頻度は、
- 強度
- セット数
- 筋トレとの組み合わせ
- 運動経験
- 疲労・筋肉痛
を見ながら決めます。
筋トレを週2〜3回行っているなら、毎日さらに高強度バーピーを追加する必要はありません。
バーピーとランニング、どちらがダイエット向き?
どちらかが全員に優れているわけではありません。
狭い場所でもでき、短時間で強度を上げやすい。床への移動・ジャンプなど技術的な負荷もある。
一定の強度で長く続けやすい。屋外・トレッドミルなど環境が必要。
ダイエットなら、
自分が継続でき、週全体の身体活動量を確保できる方法
を使うことが重要です。
バーピーを嫌々毎日続ける必要はありません。
バーピーだけで筋トレは十分?
健康づくりとして全身を動かすには便利な種目です。
ただし、筋力・筋肉量を計画的に高めたい場合には、バーピーだけでは調整しにくい部分があります。
例えば、
- スクワット・レッグプレス
- ヒップスラスト
- ローイング
- ラットプルダウン
- プレス系種目
などで、重量・回数・セット数を記録しながら負荷を進める方法があります。
初心者向け|バーピーを取り入れる一例
次は健康な成人初心者向けの一例で、全員共通の処方ではありません。
WARM UP
数分間、身体を動かす
ウォーキング・軽いスクワット・肩まわりの動作などで徐々に身体を動かします。
SET 01
ステップバック・バーピー 5回
フォームを確認しながらゆっくり行います。
REST
呼吸が整うまで休憩
固定の10秒休憩にこだわらず、次のセットをコントロールできるまで休みます。
SET 02
再び5回
フォームが保てる場合のみ続けます。
PROGRESS
慣れたら少しだけ進める
回数・セット数・速度・ジャンプの有無など、一度に一つずつ調整します。
最初から「50回終えるまで休まない」という方法にする必要はありません。
バーピーでよくある10の勘違い
- バーピーは有酸素運動と無酸素運動だから必ず痩せる
- バーピーだけで全身の筋肉が大きく増える
- 筋肉が増えて基礎代謝が大幅に上がる
- 1日30〜50回やらないと効果がない
- 100回やれば50回の2倍痩せる
- 腕立て伏せを入れないとバーピーではない
- 最後にジャンプしないと意味がない
- 呼吸を止めると脂肪燃焼が止まる
- 20秒+10秒なら自動的にタバタ式になる
- 毎日やるほど早く身体が変わる
回数を競うより、目的に合わせて強度とフォームを管理しましょう。
こんな場合はバーピーを中止する
- 胸の痛み
- 失神・失神しそうな感覚
- 通常とは異なる強い息苦しさ
- 急な膝・足首・腰・手首の痛み
- 強いめまい
既往症や医師からの運動制限がある場合、高強度運動を自己判断で始めず、必要に応じて医療専門職へ相談してください。
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「バーピーをやってみたいけれどフォームが不安」
「ジャンプすると膝が気になる」
「HIITと筋トレ、どちらをすればいい?」
「短時間で運動習慣を作りたい」
という方も、現在の体力・運動経験・目標に合わせて内容を調整します。
きつい種目を一律に行うのではなく、スクワット・筋力トレーニング・有酸素運動・身体ケアなどから、その方に必要な内容をご提案します。
バーピーについてよくある質問
バーピーにはどんな効果がありますか?
バーピーをすると痩せますか?
バーピーは1日何回やればいいですか?
初心者でもバーピーできますか?
バーピーは腕立て伏せを入れないと意味がないですか?
ジャンプしないバーピーでも効果がありますか?
バーピーはHIITですか?
バーピーを20秒・休憩10秒でやればタバタですか?
バーピーは毎日やってもいいですか?
バーピーとランニングならどちらが痩せますか?
バーピーだけで筋トレは十分ですか?
手首や膝が痛い場合もバーピーした方がいいですか?
Benítez-Flores S, et al. Sprint Interval Training Attenuates Neuromuscular Function and Vagal Reactivity Compared With High-Intensity Functional Training in Real-World Circumstances. J Strength Cond Res. 2023.
Mayr Ojeda E, et al. Burpee Interval Training Is Associated With a More Favorable Affective Valence and Psychological Response Than Traditional High Intensity Exercise. Percept Mot Skills. 2022.
※本記事は健康な成人を中心とした一般的なトレーニング情報です。既往症、医師からの運動制限、強い関節痛などがある場合は、高強度運動を始める前に医療専門職へご相談ください。
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